これみよがし日記

感情の整理箱

ホットギミック ガールミーツボーイ

こんな昼下がりに、何してるんだろう。私だけのもの。私だけの世界。

気づけば、3回くらい見直していた。もう4回目に差し掛かっている。女の子って無敵だよね。好きが苦しいなんてもんじゃない。誰にでも感じたことがある感覚が、鮮明に記憶の彼方から呼び起こされる。あぁ、恋って煩わしくてあったかくて急に冷めるよねーなんてね。

ホットギミック。3人の男の子と1人の女の子の話。モデルの幼馴染みと団地の秀才とかっこいいお兄ちゃんと言う最強の布陣が主人公を惑わしていく。初はみんなに優しく平等に包み込んでしまうから、男の子たちは自分の気持ちに苦しみ、嘆く。まっすぐに向き合う初は、誰にでも好意を抱くような態度を取ってしまうことを空っぽの自分のせいでと自分を責める。誰でもいいのかという問いに、明確な答えはなく、誰でもよくないけどバカだから分からないという結論に至る。バカだから分からない。上映中に何度も出てくるワードだ。バカであること。無知であることを認めていくにつれて、男女の関係も深まっていく。分からないけど、今一緒にいたい。分からないけど、好きだと思った。不確定な揺らぎ、曖昧な心と向き合うと、余計に分からなくなる。自分の気持ちって何なんだろう。目の前の人に全力注ぐだけじゃダメなのかな。一人の人を愛し続けなきゃいけないのかな。好きって何なんだろう。

10代特有の閉鎖感と、スレスレの倫理感の間に苛まれていく様は、呼吸を忘れるほどスピードがあった。自分の意思が強固ではない、何色にも染まってない自己と、世間とのギャップを感じ、心と体が追いつかないその感覚が、好きをややこしくする。自分の意思なんてない。何が正しいのか分からない。自分しか分からないけど、自分が分からないからバカなんだって。

女の子が、自分という存在を、自分という乗り物を乗りこなしていく様が描かれていて、解放していく様子を見届けられて嬉しく思う。私たちは自分の足で歩いていける。選択できるんだと強く言える。迷うことだって、恋に苦しくなっても、自分は自分だし、自分以外の人は選択にとやかく言えないんだよ。大丈夫。今を感じ、今を一生懸命生きることでしか満たされない世界。日本。東京。この狭い空間で、叫び続けよう。あなたといたいと今日も思えたよって伝えよう。明日のことなんて置いて、歩き続けよう。そんな映画を見れて今日も幸せでした。終わり。