これみよがし日記

感情の整理箱

梅田のしょーもない思い出(7/30)

朝、起きると東から光が差し込む。自然の摂理で、地球がある頃から変わっていない(はず)。誰もそんな事気にせず、今日もホームに人が吸い込まれていく。

お前は何だと聞かれると僕も今日は外へ出る。みんなと一緒だ。でも行き先は違う。お茶会に参加する。お茶会といっても、そこら辺の女子がやっている会合とは違う。歴とした作法のある方のお茶会だ。器と立てる道具とお茶菓子を添える方だ。何でこの僕がお茶会に参加したかというと人数合わせのためだ。お茶会を開催した高校時代の友達、梅田が会場をとった曜日と日付を間違えてお客さんに伝えていたらしく、半分の人がキャンセルを食らったらしい。ただでさえ人が居なそうなお茶会で半分人が居ないとなると、それはもうほぼ居ないに等しい。そこでいつもフラフラしていることが明確な僕に声がかかった。ただ、僕もそこまでお人好しじゃない。何の脈絡もなく事件が起きないようにお茶会も用がなければ行かない。

遡ること、数年前。僕は梅田と大阪の梅田に来ていた、「お前の土地か?お前の領土か?」という一つも面白くない弄りをかました後、自由行動のため一時的に解散する事にした。集合場所は西梅田ね、と言い別れた。僕はウキウキしていて、初めていく土地に興奮した。関東育ちの僕には全てが異なるように見えた。何でエスカレータ右?という初歩的な疑問から、イカツイ人多ない?という潜在的な問題まで映る景色が新鮮だった。集合時間が近づいてきて、そろそろ移動しようと思い、西梅田に向かった。でも西梅田が見つからない。何でだろう。ここは梅田だよな?駅名を見ても梅田と書いてある。けど、西の梅田が見つからない。駅の通路を右往左往していると、梅田がから電話がかかってきた。気持ちは梅田駅から電話がかかってきた気分だった。「梅田どこにいる??」「西梅田」「それが見当たらんけど」「えっ?あるやん」来て早々大阪に染まっている梅田にイラっとしたが続けた。「梅田駅。西梅田駅やで」西梅田駅!?僕はてっきり新宿の並びで、西口があるとばかり思っていて、西梅田駅という駅が存在するなんて思いもしなかった。自分の視野の狭さを恨んだ。「今から行くわ」と言ってその場は終わった。あれ以来僕のプライドが許さないのか、梅田に対しつまらない弄りをした挙げ句、自分の無知さに嫌気がさし、あれ以来梅田には逆らえなくなっていた。振り返ると梅田に大した悪さをしたわけでもないのだが、そこにいた、目撃した第一発見者として僕は彼を逆らえない。

「お前、お茶会なんてくるん?誘っといて何だけど」

でもやっぱり梅田は僕を少しだけ苛立たせる。