アポ日記

感情の整理箱

時の流れに身を任せ

ついつい忘れてしまいそうになる。ここに書くこともそんなにあるわけではないけれど、それでも文字をつないでいくことは今の自分には必要な気がしている。今日の気温や体調、歩いた道。そんなこともきちんと記録しておかないと忘れ去られてしまうようで寂しい。特に自分の1日だったら尚更だ。自分しか知らないから。藤井四段が29連勝したり、真央さんが他界したり、世間は目紛しい速さで時が進んでいる。少しも待っちゃいてくれない。きっと明日には誰かが勝ったことも、新しい科学が生まれていても、1週間後には覚えていないんだ。少し肌寒い現実に、この地球上では、誰かが嘆いていて、誰かが賞賛していて、誰かが絶望している。誰もが納得のいく世界なんてないんだけど、そんな世界を愛していつの日か夢みててもいいんじゃないかな。

今日食べたミスドのカレードーナツおいしかったな。面接の帰りに飲んだオレンジジュース、ちょっぴり切なくて酸っぱかったな。駅前で見つけたセブンティーンアイスの自販機、錆びれててよかったな。駅のホームで食べるアイスおいしかったな。

記憶の断片を1つずつ丁寧に貼り付ける。重ならないように。無くさないように。

駅のベンチに座ってアイスを食べていた時に、目の前にある、ただただ普通のホームの景色なんだけど、とても懐かしく感じた。地元の駅のホームに少しだけ似ていた。小さくて、時代のせいで駅の改造をしてちょっぴり新品のゴミ箱とかあるんだけど、外観は変わらなくて昔のまま。きっとこの駅も昔からこんな感じで、この土地に長く居座っていたんだろう。大御所感は出さずに、そこにいる。ただそこにいるんだ。私はこの一瞬しか知らないけれど、駅はずっとこの街を知っていて私の知らないところできちんと歴史が積み重なっていると気づくと、嬉しくなった。たかが、各駅。されど、各駅。

そんなことを思っていたら、アイスの最後のコーンを食べ終える頃、電車の踏切の音が鳴り始めた。電車のガタンゴトンという合図が迫ってくる。私は、コーンを口の中に入れたまま、電車が来る方へと歩いて行った。横から見るホームは、やっぱり地元の駅にそっくりだった。